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2018-08-30 08:08

働き方

本業との分離は?サラリーマンの副業と税金

本業との分離は?サラリーマンの副業と税金

サラリーマンの場合、所得の計算や税金・社会保険料の納付などをすべて会社がやってくれるため、基本的には自分で確定申告をする必要はありません。
しかし、副業で収入が発生した場合には、自分自身で確定申告をする必要が出てきます。

ひと口に副業と言っても、アルバイトなどの給与所得から事業収入まで所得の種類はさまざまです。
副業収入の本業との分離が必要かどうかなど、課税方法は所得の種類により異なります。
副収入の金額はもちろん、どの所得区分に該当するかにより支払う税金が違ってくるため注意が必要です。

サラリーマンの副業でかかる税金

サラリーマンが本業の給与所得や退職所得以外に副業で収入を得た場合について説明します。
所得税と住民税が上がる可能性があります。

副収入から必要経費を引いた所得が20万円を超えた場合には、所得税の確定申告が必要です。20万円以下なら申告の必要はありません。
所得税の支払い・金額は収入ではなく所得で決まる点に注意が必要です。
所得を計算するとき収入から差し引くことのできる必要経費とは、収入を得るために使った費用のことで、経費と認められるかどうかは事業との関連性の有無で判断されます。
領収書など支出した金額・内容のわかる証拠書類を保存しておくことが大切です。

20万円ルールが適用される所得税に対し、住民税は所得があれば金額にかかわらず申告しなければなりません。
住民税には、特別徴収と呼ばれる給与からの天引きと、自分で納付する普通徴収の2種類の支払い方法があります。
給与からの天引きとは、会社を経由して税金を納付すると言う方法で、副業していることが会社にわかってしまう可能性があります。
会社にばれないようにするためには本業との分離、つまり普通徴収を選び、自分で納付することがおすすめです。

副業で本業をしのぐ高収入を得た場合には、個人事業税や消費税を支払う必要も出てきます。所得が290万円を超えると個人事業税、特定期間の課税売上高1,000万円を超えた場合には消費税がかかります。
納税額を踏まえた資金計画を立てておくことが重要です。

本業との分離ができない副業所得

所得の中には本業との分離ができず、他の所得と合算する必要があるものも少なくありません。
総合課税と呼ばれるもので、給与所得、事業所得、雑所得、不動産所得がこれにあたります。

給与所得とは、本業以外にアルバイトをして給与を得た場合などで、給与金額に関わらず必ず申告しなければなりません。
給与収入の場合には、必要経費は給与所得控除と呼ばれ、年収に応じて自動的に決まるため、申告の必要はありません。
本業と副業の源泉徴収票で確定申告すればOKです。

自ら事業を立ち上げ、継続的に収益を上げている場合には事業所得となります。事業所得は必要経費を差し引くことができるのはもちろん、赤字の場合には本業の給与所得と相殺する損益通算も可能です。
事業かどうかは継続性や職業として認められるかどうかにより総合的に判断されます。税務署に開業届を出していても、事業所得と認められない場合もあるため注意が必要です。

不動産所得とは、所有している不動産を貸して得た賃貸料のことです。
水道光熱費や管理委託料などが必要経費として認められるほか、赤字の場合は損益通算が可能です。

事業所得として認められなかった場合など、特定の所得区分にあてはまらない場合は、すべて雑所得と判断されます。
雑所得は、事業所得や不動産所得と異なり、損益通算が認められません。
事業所得かどうかは最終的には税務署長の判断に委ねられているため注意が必要です。

本業との分離が可能な副業

“副業所得の中には、本業との分離はもちろん、他のすべての所得から切り離して課税される分離課税と呼ばれるものもあります。
副業収入の中では、譲渡所得、先物取引による雑所得が本業との分離が可能な分離課税です。

副業で株や投資信託などの金融商品を売買して利益が出た場合、得た収益は譲渡所得になります。
利益が20万円以下の場合は、確定申告の必要はありません。譲渡所得の場合も、取得費や手数料を経費として計上することができ、税率は所得税が15%、住民税が5%と一律です。

証券会社に特定口座を開設し、源泉徴収ありにしている場合には、自動的に税金の引き落としが行われます。
そのため20万円を超える利益があったときも確定申告する必要はありません。
ただし、利益が20万円以下の場合でも税金が自動的に引かれてしまい、確定申告しても戻らないので注意が必要です。
源泉徴収なしの口座ではその心配はありません。

仮想通貨による収入は、本業との分離ができる譲渡所得ではなく雑所得に分類されます。
本業との分離はできず、他の収入と合算される総合課税となる点に注意が必要です。

FXによる所得は「先物取引に係る雑所得等」として、20万円を超える場合には、確定申告の必要があります。税率は所得税15%、他に地方税5%と一律です。

まとめ

サラリーマンで副業している人の中には、本業との分離ができない事業税を利用して、節税を試みる向きもあるようですが、架空経費の申告はもちろん、損益通算の悪用は違法です。
発覚すれば延滞税や加算税を支払わなければならない可能性もあります。節税は正しい知識が前提です。
節税のつもりが脱税にならないよう注意が必要です。

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