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2018-08-28 08:08

働き方

副業をする際に知るべき税金関連法

副業をする際に知るべき税金関連法

納税は国民の義務ですから、副業であっても収入に見合う税金を納めることは当然です。
会社が副業を認めている場合は、副業分の納税に関して大きな問題はありません。

しかし副業禁止の会社の従業員が会社に隠して副業をしている場合は「納税は構わないのだけれども、副業をしていることは会社側には知られなくない」という難しい問題が出てきます。
副業を会社に知られないようにしながら納税の義務を果たすことはある程度は可能ですが、意図的な脱税行為という誤解を招かないためにも、副業をやる際は税金の仕組みをしっかり理解する必要があります。

税金の仕組みを知らないと発覚する副業

原則として副業が禁止されている会社員が副業をする場合、勤務先に知られないようにしたいと考える人は多いです。
会社や自宅とは離れた場所にあるコンビニや夜間工場勤務などであれば、同僚や知人、自宅近隣の住民に見られたりする可能性は小さいだろうと考えて、そういったアルバイトを選択する人もいます。

それなのに、本業の会社の経理に呼び出され、副業の事実を突きつけられることがあります。
誰にも見られず、現金日払いなのに、なぜ発覚したのかと不思議に思う人もいるでしょう。
現在の税金関連の制度では、副業で給与所得を得れば、副業をやっている事実は会社側に知られてしまう仕組みになっています。
具体的には、副業の給与所得から算出される住民税が、実は本業の会社の給与から引かれる仕組みだからです。

別々の会社から給与を受け取るのに、税金のうちの住民税はなぜ本業の会社の給与からまとめて差し引かれるのかというと、地方税法321条に規定が明記してあるからです。
法律ですので記述内容は難しく書いてあるのですが、要するに、前年の給与所得については、本業の給与所得であろうと、アルバイトなどの副業の給与所得であろうと、全部まとめて本業の会社からの特別徴収となるのです。
今の法律では、地方税法の規定があるために副業の給与所得だけを別に払うことはできない仕組みとなっています。

住民税は合算で引かれる税金の現行法

税金は大きく分けて国がかける国税と地方自治体がかける地方税があります。
住民税は固定資産税などと同様に地方税に含まれます。
サラリーマンなど給与所得者の場合は会社が従業員本人に代わって給与支払額を自治体に通知し、これに基づいて自治体が算定した従業員が支払うべき住民税額が会社に通知されます。
会社はこの通知に基づいて従業員の給与から住民税を天引きし、自治体に納付します。
この方法を特別徴収といいます。

給与所得に対してかかかる税金の徴収方法は原則として特別徴収しか認められていません。
本業であろうと副業であろうと、給与所得に対する税金は納付しなければなりません。その中には住民税も含まれます。
もし本業の給与所得に対する住民税額と副業の給与所得に対する住民税額が別々に計算され、それぞれ別個に納付できるのであれば、本業の会社が副業の事実を知る可能性は小さいです。
しかし現在の法律では、本業分の地方税額と副業分の地方税額は合算されたうえで、本業分の給与からまとめて天引きされる仕組みになっています。

本業と副業の2つの給与所得で割り出された住民税額が合算して本業の会社に通知されるのですから、本業の会社の経理は住民税額が不自然に高いことに気づきます。
副業分の住民税も上乗せされているのですから当然です。
そこで、本業の給与所得以外に会社に隠している給与所得があるのではないかという疑いを持つわけです。
こうしたトラブルを回避するために、副業の賃金は特別徴収されてしまう給与所得ではなく報酬制などを選択し、納めるべき税金については自分で納付する人もいます。

税金の納付方法を変更できる確定申告

副業の給与所得に見合う税金を支払うことはかまわないけど、本業の会社に副業をしていることは知られたくないというサラリーマンは多いです。
そういう場合に気をつけるべきことは確定申告です。
確定申告は、1月1日から12月31日までに所得があった人が、所得税と復興特別所得税の額を申告納税または還付申告する手続きで、翌年の2月から3月の一定期間内に行います。

サラリーマンが納める税金については、給与所得に見合う税額を会社が代行徴収、納付しており、年末調整で正確な納税額との差額を精算しますので、
サラリーマンは原則として自ら確定申告をする必要はありません。
サラリーマンには無縁に思えますが事業所得・不動産所得・雑所得などの収入がある副業をしていると確定申告の義務が生じるケースもあります。
確定申告をすれば住民税額も明らかになります。
副業の事実を本業の会社に知られたくないのであれば、確定申告をするときは、住民税の徴収方法を給与所得からの天引きである特別徴収ではなく、自分自身で納付する普通徴収にすればよいのです。
手順は確定申告書の「住民税・事業税に関する事項」の「給与・公的年金等に係る所得以外の所得に係る住民税の徴収方法の選択」欄で「給与から差引き」ではなく「自分で納付」の欄を選択します。

確定申告に関連する作業である年末調整は、トラブルの引き金になることがあります。
サラリーマンが納付する税金の金額確定に際しては年末調整が必要になりますが、一人が2か所以上の勤務先から年末調整関係書類を提出することはできません。
もし副業の勤務先から支払われる給与所得に対する年末調整書類が税務署に送付されたら、一人の納税者について二つの書類が税務署に届いてしまうので、税務署から本業の会社に問い合わせがあります。
この結果、副業をやっていることが本業の会社側に知られてしまうのです。
副業が認められている会社であれば問題はありませんが、そうではないケースではトラブルになることも考えられます。
税金は納付するつもりでも、会社には副業の事実を知られたくない場合は、こうした点にも気を配る必要があります。

さいごに

副業をしなければならない事情にあるとき、会社が副業を認めているからと安心せず、必要な手続きはしっかりしておくことが大切です。
とりわけ税金については、地方税法など正確に理解するのは難しい関連法が結構多いために放置する人もいます。
また年末調整や確定申告などで手続きを誤ると、トラブルにつながることもあります。
本業の会社に誤解を招くことがないようにしたり、やましいことをしていないのに、税務署に疑わるようなこととならないためには、副業の支払いは報酬など給与所得以外の方式を選ぶ方がベターです。
また確定申告の際も、税金に関する法律を理解しておくことが重要です。

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