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2018-08-29 08:08

働き方

就業規則と副業の関係!認められない場合とは

就業規則と副業の関係!認められない場合とは

政府が推進する働き方改革の中で、多様で柔軟な働き方を実現するためのさまざまな取り組みが行われています。中でも副業・兼業の促進は働き方改革の目玉のひとつです。
2018年1月にはガイドラインが作成・公表されたのに伴い、モデル就業規則が改定され、副業禁止規定が削除されました。

その一方で、未だに多くの企業が副業を禁止しているのが現実です。
副業が認められるかどうかは、副業として行う業務の性質や就業規則により違ってきます。
副業を考えているサラリーマンは、自分の会社の就業規則を確認しておくことが大切です。

一律禁止はNG?副業の法的位置づけ

副業とは本業に対する言葉で、兼業やサイドビジネスと呼ばれることもあります。
はっきりとした定義があるわけではなく、本業以外の仕事やビジネスはすべて副業だと言ってよいでしょう。

就業規則とは、会社で働く際の決まりを定めたもので、従業員が10人以上の会社は労働基準法で作成が義務付けられています。
日本ではこれまで、大企業はもちろん中小企業の多くも就業規則で副業を禁止していました。
副業禁止はいわば日本の企業文化だったわけです。

多くの人が半ば当然と受け止めている副業の禁止ですが、実は、法的には副業は原則自由であり、一律の禁止は許されないとの考え方が支配的となっています。
社員は雇用契約で決められた時間に労務を提供すればよく、プライベートの時間の使い方まで会社が決めることはできないからです。
そのため、就業規則で副業が禁止されている場合でも、法的拘束力はないと判断されます。

ただし、例外的に副業の禁止が認められる場合があります。
副業によって本来の業務に支障を来すケースや、情報漏えいにあたる場合です。
公務員の副業については、守秘義務の観点から国家公務員法で営利を目的とする副業が明確に禁止されています。
その他の副業については許可制です。企業の就業規則の雛型となるモデル就業規則では、これらの制限事由に該当するかどうか事前に判断できるようにするため、事前の届け出が必要としています。

副業については就業規則のどこに書いてある?

禁止から許可制、容認まで副業についての企業のスタンスはさまざまですが、自分が勤めている会社の副業に対する姿勢は、就業規則を見れば判断できます。

副業に厳しい企業では、副業や兼業と言う表現を使い、明確に禁止事項として記載していることも少なくありません。
本来の業務に影響のある深夜勤務や肉体労働などは認めない、などの項目が盛り込まれていることもあります。

「許可なく他の会社の業務などに従事しない」と言う形で、遵守事項に記載されているケースも多いです。
この場合には、許可制だと考えてよいでしょう。
改定前のモデル就業規則には服務規程に遵守事項として副業の禁止が記載されていましたが、現在は削除されています。

このほかに、勤務中に副業を行った場合には「勤務中は職務に専念する」と言う遵守項目に触れる可能性もあります。
情報漏えいや会社の名誉を損なうなど、他の禁止事項に触れる場合は、もちろん認められません。

会社によっては、正社員と契約社員、パートなど雇用形態によって就業規則がわかれているところがあります。
雇用形態によっては副業ができることもあるので、自分の雇用形態の就業規則を確認することが大切です。

副業を「複業」ととらえ全面的に認める企業も登場していますが、副業を解禁した大手企業の例を見ても、現状では許可制や申告制を採用しているケースがほとんどです。
今後は、優秀な人材を確保するために、複数キャリアを容認する企業が増えることも予想されます。

就業規則に書かれていない場合

就業規則に副業について書かれていない場合には、副業は禁止されておらず、基本的に可能だと考えてよいでしょう。
ただし、どんな副業でも無条件に認められるわけではない点には注意が必要です。副業が禁止されていなくても、次のような場合には懲戒処分の対象になる可能性があります。

・長時間の副業など、決められた時間内の労務の提供に明らかに悪影響がある場合
本業の勤務時間に寝てしまうまど勤務怠慢が認められた場合、雇用契約違反となり処分は有効だと裁判所が認めています。
逆に、本業に影響のないアルバイトなどを理由とした処分は認められません。

・同業他社への勤務など、副業の会社や業種が本業との競合関係になる場合
この場合も背信行為として処分の対象となります。本業に関連する副業の方が利益を上げやすいのは事実ですが、副業は本業と同じ業種は避けるのが無難です。

・犯罪行為や反社会的勢力とのかかわりなど、本業の信用を損ねる副業
このような副業は、処分の対象となります。
就業規則に書かれているかどうかに関わらず、常識的・倫理的に考えて許されない副業があることに注意が必要です。

まとめ

“就業規則に禁止されている場合はもちろん、許可制や就業規則に記載のない場合でも、企業風土によっては人事考課に影響が出ることも考えられます。副業をオープンにするかどうかは、あらゆる可能性を考えて決めるべきです。

就業規則で禁止されていても、基本的には副業は自由です。
副業を理由に処分を受けた場合には、労働審判制度なども利用できます。
副業を始めるなら、万が一のケースについても考えておくようにしたいものです。

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