2018-09-10 08:30

副業のはじめ方

労働者・企業・政府それぞれの目線からみた副業の実態

副業
労働者・企業・政府それぞれの目線からみた副業の実態
これまで副業の目的やメリット・デメリットなどに関してご紹介してきました。
では実際のところ、副業をしている人、副業を認めている会社はどの程度いるのでしょうか。副業元年とも言われれている2018年現在の副業の実態について迫っていきましょう。



実際問題、副業ってどれくらいされているの?
2018年5月、エン・ジャパン株式会社が運営するエン転職で、副業の実態調査が行われました。
これは20~40代の男女、3,111名(全て正社員)から回答を得たアンケートであり、正社員の副業に関する実情に迫った調査と言えます。

このアンケートによると、これまでに副業経験があると答えた方の割合は全体の32%。3人に1人が副業をしたことがあると答えていることが分かります。
また、上記の質問において副業経験ありと答えた方へ、その職種についても質問がなされています。それによると、以下のような副業が実際に行われています。

・アルバイト:59%
・アンケートモニター・ポイントサイト:22%
・ネットオークション・フリマサイト:15%
・株式運用・FX・不動産投資:13%
・クラウドソーシング:6%
・アフィリエイトサイト:6%

最も経験の多いアルバイトは「賃金」としての収入を得られるため、日程さえ調整できれば確実な収入が見込めます。
次いで多いモニター・ポイントサイトなどは特別なスキルは必要なく、時間をかけずに簡単にできるため人気が高いと考えられるでしょう。ネットオークションやフリマサイトは自分の不用品を簡単に高値で販売できるという点が人気の理由と言えるでしょう。
特に最近ではアプリを使ったものが多く、手軽に、かつ安心して取引ができるという点が大きな魅力とされています。

一方で株式運用やFX、不動産投資はパーセンテージは比較的高いものの、初心者が始めるには少々ためらわれているのも事実です。
これら3つの副業は元手がいる・ある程度の知識がいる・リスクが高いと「気軽に手を出す」というには難易度が高いためです。成功すれば一定の収入が見込めるものの、リスクを考えて断念するという方は多いでしょう。

クラウドソーシング、アフィリエイトサイトでの副業は自身の知識やスキルを活かして働くことができるものとして人気です。収入額は場合によるものの、今の知識をさらに広げたいと考えている層に人気があります。
ただし時間管理は重要になるため、費用対効果はきちんと考えて行う必要があります。

こうした副業を行ったことで得た月の収入に関しては、「10,000円~30,000円未満」という回答が多くなっています。次ぐ収入額は「30,000円~50,000円未満」となっています。


副業を容認・推奨している企業の割合
約3人に1人の従業員が副業経験があると分かった一方で、企業側の実態はどのようになっているでしょうか。
同アンケートによると、自社で副業が認められていると答えた企業は13%、認められていないと答えた企業は55%と、圧倒的に認められていないことが分かります。これまでにもご紹介してきたように、副業はNGという風潮があったこと、管理方法が確立されていなかったことなどが理由として挙げられるでしょう。
株式会社リクルートキャリアが2017年に全国の企業1,147社を対象に行った意識調査においては、副業を禁止していると回答した企業は77.2%と従業員が認識している以上に多いことも分かります。

一方で、大企業を中心に早くから副業・兼業を認めていた企業もあります。中小企業と比較すると大企業はコスト的な余裕もあり、様々な制度が導入しやすい特徴があるためと考えられます。日本ではなく、アメリカといった海外の考えを取り入れているというところもあるでしょう。
では、実際に副業を認めている企業にはどういったところがあるのでしょうか。幾つかピックアップしてご紹介します。

サイボウズ株式会社
サイボウズは2012年と早い段階で社員の複業を認めていました。「副業」ではなく、「複数の企業で働く」ことを前提とした「複業」を推奨していることでも有名です。また、複業採用という、複業として働きたい方を募集しているなど、多様な働き方を提案しています。

株式会社メルカリ
従業員が快適に仕事ができるように、という考えからフレックスタイム制、希望のPCをスペック問わず支給するなど、様々な制度を導入しています。副業もその一環であり、副業はプライベートの充実度をサポートする、という考えの元推奨されています。

株式会社エンファクトリー
社員に生きる力、活きる力を身につけてほしいという想いの元、専業禁止を掲げている企業です。もちろん全員必須であるというわけではありませんが、自己の成長のため半数以上の社員がパラレルワークをしているという実績があります。

関東では東京、関西では大阪を中心にこのような企業は増えつつあります。現時点では名の知れた「大手」と言われる企業が多いものの、今後少しずつ制度を整えた中小企業まで、幅広い企業が副業容認に舵をきっていくであろうことが予想されます。


副業に促進、政府が把握している実態は?
既にご紹介してきた通り、安倍内閣は働き方改革を推進していますが、その一環として2018年に副業に関する規定の改正を進めています。
1月には「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を作成、その中では企業や従業員が現行の法令の元、どのような点に留意する必要があるかがまとめられています。

政府としても
・副業・兼業を希望する従業員が増加していること
・多くの企業で副業・兼業が認められていないこと
・副業に関わるルールが分かりづらいこと
などの現状は把握しているものの、副業の容認で影響があると思われる法令全ての見直しは難しく、あくまでも現行の制度で副業を導入するには、という点を考えておく必要があるためです。
企業はそうしたガイドラインに則った上で副業を容認していく姿勢が必要となります。

とは言っても現行制度のままでは難しい部分も出てくる可能性があるため、今後の政府の対応にも期待が寄せられると言えるでしょう。


まとめ
人生100年時代と言われている現在、一生における労働時間はサラリーマンで15%程度といわれています。多い場合で30%程度と、人生の3割には満たない時間が労働に充てられています。
長いと捉えるか短いと捉えるかは人それぞれですが、約10万時間と言われるこの労働時間をどう使うかも人それぞれです。

副業・兼業をすることはこの15%に少しの時間が加えられることになります。労働と余暇の時間、それぞれを上手くコントロールし、理想の生活を手に入れたいものです。
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