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2018-09-17 08:09

働き方

3.雇用の未来ー機械化・AI後の働き方

3.雇用の未来ー機械化・AI後の働き方

この章では雇用環境の変化を解説していきます。未来の雇用環境を具体的に予測しようとするのはばかげていますが、過去から学び、更には今起きつつあることの延長線上に何があるかを考えれば、将来の展望を得ることはできるでしょう。
まず広い視野から将来興隆しそうな産業を検討し、そのあと、今台頭しつつある「スマート・シティ」について考え、最後に雇用とテクノロジーの関係について、そして急速な変化を遂げる労働市場で予想される勝者と敗者について掘り下げて論じていきます。

将来の産業

まず将来興隆しそうな産業についてです。将来は、情報技術の発展やロボット工学と人工知能の急速な進歩、環境問題への懸念の高まり、社会の高齢化といった要因の影響を受けて、雇用を取り巻く状況はさらに大きな変化を遂げると考えられています。例えば、情報技術の発展により、インターネットを通して仕事をすることが当たり前の世界になることが考えられています。また、会社などの一つの場所に移動して仕事をすることは移動のエネルギーがかかるため、環境により優しい働き方として、会社に出社することがなくなることも考えられています。

考慮すべき要素の一つは、人口構成の影響です。高齢化により、長寿化や生物工学に関する医学研究が成長産業になったり、環境持続性に関して、温室効果ガスの回収や代替テクノロジーの開発産業が新たに台頭するかもしれません。また産業の興亡が活発になり、新しい企業が既存の大企業の座を奪うケースが増えています。大企業は消えないと考えられていますが、大企業の構造が変わることは間違いないです。

具体的には大企業の周囲に多くの中小企業や新興企業が集まる形態が増えると考えられています。いわゆるビジネスのエコシステム(生態系)が形成されるのです。ビジネスのエコシステムの台頭は、雇用の機会を多様化させます。大企業によって多数の雇用が創出され、マネジメント職が提供されることに加え、中小の新興企業で専門性の高い職や柔軟な働き方が生まれるのです。こうしたエコシステムの柔軟性を活かして、人生の一時期に組織に雇われずに働く選択肢も現実味を持ってきます。

最近ではフリーランスという働き方がありますが、働いている人の数パーセントしかいません。しかしこの働き方の割合が増えていくと予想されます。そのためスキルを身につけておくと職に困ることがないという形が社会全体で出来上がっていくのです。

スキルを買いたい企業と働き手をつなぐテクノロジーを用いた仲介の仕組みはすでに増えており、それが「ギグ・エコノミー」や「シェアリング・エコノミー」です。「ギグ・エコノミー」とは、フルタイムやパートタイムで雇われて働くのではなく、次々と多くの顧客の依頼を受けて働くことで生計を立てるという働き方をする人が増えることです。将来は新しいビジネスのエコシステムの中で働く機会が広がって、「ワーク」と「ライフ」の境界線が崩れ、仕事と私生活がブレンドされた生き方が広がると考えられています。

近年ワークライフバランスを整えることが大切であると言われており、多くの企業がそのための取り組みをしています。しかし、未来の働き方ではこの考えが当たり前になっており、そのために生活を考えながら仕事がしやすくなっていくのです。

スマート・シティ

次にスマート・シティについてです。今後は働く企業だけでなく働く場所も変わります。インターネットが登場した当時、新しいテクノロジーにより物理的な距離が重要性を失い、自分の好きな場所で暮らせるといわれていました。しかし実際には、「遠さ」の弊害は問題ではなくなりましたが、「近さ」の価値はむしろ高まっているといえるでしょう。工業都市が衰退する一方で、質の高いアイデアと高度なスキルの持ち主のそばに身を置くために都市に済む人が増えてきています。また、社会的要因によってもスマート・シティの重要性は増幅されています。人々は、仕事をする場所と時間を柔軟に選べるようになります。そして、同じ関心を持つ人同士が出会いやすくなり、コミュニケーションもより手軽に、安価になります。そのため新しい仕事やイノベーションが起こりやすくなる社会になるでしょう。多くの人が協力して問題を解決する余地も大きくなります。

雇用問題

最後に雇用の問題です。新しいテクノロジーが登場すると、古い職種が消滅し、新しい職種が代替するでしょう。古い職種が消滅するということで、不安を感じる人もいると思います。しかし、その分新しい職種が出てくるので、不安は必要ありません。テクノロジーは雇用を代替し奪うだけでなく、それによって補完される雇用も新たに生むのです。また、テクノロジーの進歩は新しい雇用の創出を後押しする面もあります。そして、まだ予見されていない新しい製品やサービスが登場し、新しい産業が台頭して、それが経済成長を牽引することも期待されています。今後大切なことは柔軟性をもって、将来に方向転換と再投資を行う覚悟を持っておくことでしょう。”

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