ドローンのレベル3とレベル4の違いとは?規制と取得方法も解説

ドローンは、飛行する高さや重量によってレベルが分類されています。中でもレベル4とレベル3は、一般的なドローンユーザーにとって身近なレベルですが、その違いや規制について知っておくことは重要です。本記事では、レベル4とレベル3の違いや規制について詳しく解説し、それぞれのレベルを取得するための方法についても紹介します。

レベル3とレベル4の違いとは?

そもそもレベル3,4と言われてますが、皆さん何がどう違うかわかりますか?まずは違いについて解説します。

国土交通省資料から引用

レベル3とレベル4の基準

 国や地域によっては異なることもありますが、一般的には以下のような基準があります。

 レベル3 
目視外 無人地帯 (補助者なし)
操縦者の見えない範囲でなおかつ、住宅地や建物上ではないところ。
(山間部や河川、離島間など)
 レベル4
 目視外 有人地帯 (補助者なし)
市街地、都市部など人が生活している範囲や密集している上空

 改正航空法により、目視外での第三者上空か上空ではないかがレベル3と4の大きな違いとなりました。

 飛行可能な場所や条件の違い

 レベル3の飛行可能場所と条件

一般的には空港や飛行場、都市部、人口密集地などの制限がある飛行禁止区域(No Fly Zone)での飛行が制限されます。飛行可能な場所は、農地、山岳地帯、海岸、森林、離島間、工場などの広大な空間や、人口密度が低く、民間人がほとんどいないエリアです。補助者がいらないという点も実用的になったと思います。

また、ドローンレベル3の飛行には、飛行計画の提出や、地元自治体や航空管制官との連絡などの手続きが必要な場合があります。

レベル4の飛行可能場所と条件

補助者もいらず、人の目の届かないところでの操縦も可能、なおかつ有人地帯上空での飛行が可能です。

しかし、機体認証制度・技能証明が必要でその基準はかなり高いです。

 レベル3とレベル4の規制について

レベル3の規制内容

 ・飛行制限区域(No Fly Zones)での飛行禁止

・空港、航空管制塔、ヘリポート、空港管理事務所など、一定の距離以内での飛行禁止。

・重量制限あり。アメリカ連邦航空局(FAA)は、レベル3ドローンの最大重量を55ポンド(約25キロ)以下に制限しています。

・飛行制限高度あり。FAAは、レベル3ドローンの最高飛行高度を400フィート(約122メートル)以下に制限しています。

・飛行中には、レベル3ドローンには追跡可能な識別タグが必要です。

 レベル4の規制内容

・飛行前にパイロットのライセンスを取得する必要があります。

・飛行前にドローンに関する安全性、性能、および信頼性に関する証明書が必要です。

・飛行制限高度あり。FAAは、レベル4ドローンの最高飛行高度を1万フィート(約3,048メートル)以下に制限しています。  

また、国土交通省が作成した「無人航空機レベル4飛行ポータルサイト」を確認し参照してください。

  レベル3とレベル4の取得方法

レベル3の取得方法と必要な資格・手続き

1、飛行経験を積む

ドローンレベル3の資格を取得するには、まずドローンの飛行経験が必要です。ドローンの飛行には、ドローンを購入して個人的に練習する方法と、ドローンスクールやドローンクラブに参加して経験を積む方法があります。

2、ドローンレベル1、2の資格を取得する

ドローンレベル3の資格を取得するためには、まずドローンレベル1、2の資格を取得する必要があります。ドローンレベル1、2の資格は、ドローンの基本的な知識や操作方法を学ぶためのものです。

3、必要な書類を取得する

ドローンレベル3の資格を取得するには、以下の書類が必要です。

①操縦者免許証 ②操縦計画書 ③機体登録証

4、ドローンレベル3の講習を受講する

ドローンレベル3の講習を受講する必要があります。講習は、ドローンスクールやドローンクラブで開催されています。講習では、高度な操縦技術や安全管理について学びます。

5、試験に合格する

講習を受講した後、ドローンレベル3の試験を受けます。試験では、操縦技術や安全管理に関する知識が問われます。合格点を取得すると、ドローンレベル3の資格を取得できます。

 

レベル4の取得方法と必要な資格・手続き

1、飛行経験と知識を積む

ドローンレベル4の資格を取得するには、まずドローンの飛行経験が必要です。航空法、航空安全の基本、空域の種類、航空気象、航空機の性能、無人航空機の技術、運航管理などに関する知識も学んでおいた方がいいでしょう。
特に航空法の知識はとても重要になります。

2、ドローンレベル1、2、3の資格を取得する

ドローンレベル4の資格を取得するためには、まずドローンレベル1、2、3の資格を取得する必要があります。これらの資格は、ドローンの基本的な知識や操作方法を学ぶためのものです。

3、必要な書類を取得する

①操縦者免許証 ②操縦計画書 ③機体登録証
④無人航空機運航管理者資格申請書 ⑤無人航空機運航管理者資格取得証明書

4、一等無人航空機操縦士の試験に合格する必要がある

レベル4の飛行を可能にするには一等資格が必須となります。

二等資格ではレベル4の飛行はできません。

簡単に言いうと、2022年12月より制定されたドローンの国家資格を取得すると、レベル4飛行が可能となります。

レベル3とレベル4の用途

レベル3の主な用途

1、測量・調査:建設現場や土地調査など、空中からの写真撮影や映像撮影による測量や調査

2、農業:畑や田んぼの作物の生育状況を空中から確認し、効率的な管理や収穫をサポート

3、防災・救助活動:災害発生時に空中から被害状況を確認し、救助活動や復旧作業を効率的に行うための支援

4、観光・イベント:観光地やイベント会場の空中からの撮影や映像配信によるプロモーションや観光案内

5、メディア・広告:映画やテレビ番組、広告制作などでの空中撮影による映像制作

レベル4の主な用途

 1、農業

ドローンレベル4は、農業業界での利用が期待されています。畑や果樹園の状態を監視し、水やりや肥料の散布などを自動的に行うことができます。また、ドローンが収穫した農作物を自動で集めることも可能です。

2、ログISTICS

ドローンレベル4は、物流業界でも有用です。自動運転トラックに伴走する形で、荷物を運搬することができます。また、自動で在庫管理を行い、必要な商品を取りに行くこともできます。

3、セキュリティ

ドローンレベル4は、セキュリティ用途にも使われます。監視カメラを搭載し、防犯や災害監視などに利用されます。

4、建設

ドローンレベル4は、建設現場でも使われます。建物の状態を自動で監視したり、建設中の作業員を監視したりすることができます。また、建物の屋根や高所など、人が入りにくい場所での点検作業にも利用されます。

【まとめ】

ドローンのレベル4とレベル3は、それぞれ飛行可能な場所や条件が異なり、規制内容も異なります。レベル4はビジネス用途に、レベル3は趣味用途に向いているとされています。適切なレベルの取得方法を知り、適切な飛行を行いましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました